第1位 福井 遙香(クラリネット)
– このコンクールをどのようにして知りましたか?
<福井> 3年前にも一度このコンクールを受けていて、その時からこの機会が3年後にあるとわかっていたのでそれを目標にしていました。今回もチラシで知り応募しました。
– 今日の自分の演奏の感想をお聞かせください。
<福井> よい緊張感の中で演奏できたと思います。ただ、完璧な演奏ではなかったので反省しなければならない点もあります。ピアノ伴奏の瀬野さんにも支えてもらって何とか終えることができました。
– 留学先はどこを考えていますか?
<福井> まだ具体的に決めていませんが、ドイツへ1年以上行き勉強を続けたいです。
– 今後の目標についてお聞かせください。
<福井> 聴衆に楽しんでいただけるような演奏家になりたいです。演奏家としてだけでなく、まず人間として色々な経験を積んで成長し、それが自分の音楽に生かしていければと思います。
第1位の福井さんには、宝石の玉屋様から副賞として、“純金ウィーン金貨ハーモニー”(1oz《オンス》)が贈呈されました。また、留学が確定した時点で50万円を贈られます。
第2位 長谷 翔太(打楽器)
– このコンクールをどのようにして知りましたか?
<長谷> 大学(武蔵野音楽大)の掲示板にこのコンクールのチラシが張ってあり、自分は北海道出身で、北海道で受けられるコンクールがあるのを知り、是非受けたいという思いから挑戦しました。
– 今日の自分の演奏の感想をお聞かせください。
<長谷> 色々失敗した部分もありましたが落ち着いて演奏することが出来、とても楽しく充実した時間を過ごせました。
– 留学先はどこを考えていますか?
<長谷> 今考え中ですが、アメリカの音楽大学を希望しています。
– 今後の目標についてお聞かせください。
<長谷> 音楽をやっている人、やっていない人もみんなが共有できる楽しみ、喜びを提供していける音楽家になりたいです。
第2位 大澤 哲弥(チェロ)
– このコンクールをどのようにして知りましたか?
<大澤> 道新の記事を見て。
– 今日の自分の演奏の感想をお聞かせください。
<大澤> 足りないものを沢山実感しました。
– 留学先はどこを考えていますか?
<大澤> ドイツです。
– 今後の目標についてお聞かせください。
<大澤> 音の後ろにあるものを見つけていきたいです。
審査委員長 末廣 誠先生(元札幌交響楽団正指揮者)からの講評
皆さん、今日は本当にお疲れ様でした。
皆さんの演奏レベルが高くて、審査員室でもその話題で持ちきりでした。とても優秀な演奏者ばかりで北海道の音楽会も安泰だなと思う次第です。結果的には順位を決めなければならなかったのですが、皆さん遜色のない出来でした。
楽器の演奏については、今後も先生について勉強していかれると思いますので、それ以外のことについての印象をお話ししますと、皆さん、とてもマナーが悪いです。コンクールはもちろん演奏会ではなく、お客様も沢山いらしているわけではないのですが、今日は公開の場で演奏会のスタイルで行われました。皆さんが、お客さんの場に立って想像するとわかると思います。
たとえ緊張していたとしても演奏者が苦虫を噛み潰したような、ちっとも面白くないな、という表情で演奏していたらお客さんに「この人何しに来たんだろう?」と思われるでしょう。ですから、どんな小さな場であっても誰かに演奏を聴いていただく際は、ステージに出てきたらにっこりとお辞儀をして、集中して演奏した後は聴いてくださった方に「ありがとう。」と言う気持ちを持って笑顔で挨拶をして帰る。これが音楽家としての最低限のマナーです。
それに付随して、今日は演奏会ではないという気楽さがあったかもしれませんが、あまりにラフな格好の方が多かったです。人前で恥ずかしくない格好で演奏するというのは演奏家にとっての気概です。
皆さんも今後何十年と音楽活動をしていかれるでしょうから、人前に立つということはそれなりの責任を持っているんだということを忘れないでください。そのうえで演奏がどんどん上達していけば、それは素晴らしいことです。
今日私が聴いた演奏者の皆さんが、今後私や審査員の先生たちと共演する日が来ることを心待ちにしております。その時はどうか笑顔でステージに現れ、笑顔で演奏し、笑顔で帰って行ってください。今日はどうもありがとうございました。