第1位 ソプラノ 中江 早希
沢山の著名な先生達がこのコンクールで入賞されていているのをコンサートのプロフィールなどで拝見し、北海道でプロの音楽家を目指す人たちが通る登竜門と認識しておりました。そして今回、私も海外で音楽の勉強をしたいと思い挑戦しました。
今後はアメリカ(ニューヨーク)に行って、今の自分に足りないものを先生や街の雰囲気などから吸収し、研鑽を積んでいきたいです。
将来は、自分の音楽で会場全体が魔法にかけられたような世界を創造できる歌手になりたいです。
第1位の中江さんには、宝石の玉屋様から副賞として、“純金ウィーン金貨ハーモニー”(1oz《オンス》)が贈呈されました。また、留学が確定した時点で50万円を贈られます。
第2位 ソプラノ 土屋 優子
ハイメスコンクールは、北海道の音楽家の登竜門として有名ですし、北海道出身者としていつか自分も入賞したいと思っておりました。今回は2度目の挑戦で2位を頂き、大変嬉しいです。
1位の中江さんは小学校時代からの友人で、彼女から刺激ももらい、目標にしてきた存在です。今回彼女と入賞出来てとても嬉しかったです。そして、これまで支えてくれた家族には本当に感謝しております。
今後は二期会の研修所で研鑽を積み、その後海外留学を考えております。
将来は人と比べる、比べられるということにとらわれず、自分の音楽を表現できる歌い手になりたいです。今まで支えてくださった先生、友人、そして家族に感謝の気持ちで一杯です。
審査委員長 木村 俊光先生からの講評
6年前にもこのコンクールの審査を致しました。今回はその時よりも少ない人数でしたが、演奏の水準は上がっていたように感じました。
10分という短い時間での審査ですので、選曲が大変重要になってきます。コンクールのためにぎりぎり間に合わせた状態ではなく、楽譜をよく読み込んだ上、現段階で自分の良さをアピールできる等身大の曲を選んでいただく事が大切です。
少し苦言を呈しますと、ステージに出てくるときに、怒っているようなかたい表情の方がいましたが、どんな内容の曲を歌う前であってもステージに出てきて、聴衆と向き合ってから気持ちを切り替えてください。
オペラアリアでは特にお芝居的要素が大切です。しかし、発声の手助けをする様な手や体を盛んに動かす人が見受けられましたが、曲の内容と関係ない動きは逆に無意味です。顔の表情、特に目の表情は、音色(声色)に連動して歌唱での演技が可能になります。
そして、自己流にならないように。我々はそれぞれの作曲家の曲を借りて自分を表現するわけですから、1つの音符も休符も疎かにせず曲に寄り添っていくつもりで音楽し、聴衆1人1人に訴えかけて下さい。
本日演奏された皆さんの今後の成長を楽しみにしております。